その6夏の終わりに あんなに好きだった あなたがいない このうだる暑さの中の せみ 飛んでいった 麦わら帽子は 磯辺をさまよって いつか誰かに たどり着くけれど 波に濡れつつ ひとりで 泣いた 白と青のコントラストの情景は まるで二人の結末 溶けあうことを知らない 二つの 髪に残った光の粉粒 潮風がこんなにも 目にしみるとは ミント 昨日までそこにあったもの あたり前のように それで 未来が救えると思ってた 朝 起きて 洗面台の 片隅に 見つけた 一通の手紙 乾ききった ほのかに香る ミントの香りを 誰かが キライ と言った 過去の幻影を追う 悲しき勇者の 物語 昨日までそこにあったもの あたり前のようで あたり前では ないんだね ジャンル別一覧
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